両親が絵描きということもあり、大学生のころ、
大学内の美術棟に入ったら油絵具の匂いがして、家に帰ってきたみたいに 感じたことがあります。 千葉の野田の友人は野田駅に着いたとたん醤油の香りがして、家に帰ってきたな〜。という気がする(ほんとにそんな匂いするのかな?)といっていたことがあります。 嗅覚って、人間の奥底の記憶やら体験やらを ひっぱりあげることができる感覚なんじゃないかな? 茶道は、この香りの感覚をいろいろ楽しむことができます。 まずはお茶の香り。 飲む時には青々しい香りを感じますが、特に口切りの茶事では、 新茶を石臼で挽いてその新鮮な香りを楽しむことができます。 そして炭の香り。 たぶんお茶室の香りの基本はこの炭の香りのような気がしますが 炭の作用で余分な匂いを取り除き、茶室の空気を清浄に保っているのでは ないでしょうか? お香の香りもあります。 季節に応じて香木、練香が使い分けられますが、 炭点前をしない大寄せの茶会でも、必ず香合が出されるということは 香りが大切にされている証なのではないかと思います。 七事式の且座では、正客から順に花を活けたり、炭を直したりしますが、 三客が香道の所作にならい、お香を点て、全員でその香りを聴きます。 他にも畳の香りなどもありますが、逆に、茶花として活ける花は お茶の香りを損ねるということで、あまり香りの強いのは 避けなければいけません。 茶道には、せわしない現世から遠ざかり、その精神世界に没頭するための ゲートウェイがいくつも設定されていますが、 嗅覚においても、普段の生活の匂いを断ち切り、洗練された香りの世界を 作りあげることで、より禅の精神に没頭することができるのだと思います。
by wachabi_dozeu
| 2005-02-02 10:11
| めくるめく茶道の世界
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